RAG製品ChatBridに、自動型推定で「近い日時」などを正確に認識させて高精度化や知識範囲を限定できる機能をリリース
メタデータ株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:野村直之)は、同社の高精度RAG(Retrieval-Augmented Generation)製品ChatBridにおいて、CSV などの知識レコードに含まれる 日付・時刻・数値・真偽値などの属性を自動推定し、型ごとに最適な絞り込み・類似度判定を行う新機能 を2026年2月にリリースいたします。
生成AIを用いた企業内検索では、従来の「すべてを文字列として扱う」仕組みが、誤った類似判定や不適切な検索結果の原因となっていました。今回のアップデートにより、ChatBridはデータの属性を理解したうえで、意味に沿った絞り込み・ランキングを行えるようになり、実務精度が顕著に向上します。
■ 機能概要
1. CSV など取り込みデータの「自動型推定」
(文字列/整数/小数/日付/日時/真偽値 など)
ChatBridは多カラムのCSVデータを取り込み可能ですが、AI により、各カラムの値から最適なデータ型を自動推定します。これにより、企業のログデータ、売上データ、問い合わせ記録など、形式が混在している現場データでも、ユーザー側で型定義する必要がありません。数字が名称に過ぎない時などに、自動推定の結果は可能な範囲で別の型に変更可能です。

図 データ型自動推定結果の例
2. 型ごとに最適化された「絞り込みフィルタ」を実装
従来はすべて文字列扱いで検索していたため、
今回より以下が可能になります:
| データ型 | 新しい絞り込み方法 |
| 文字列 | 部分一致・前方一致など従来のテキスト検索 |
| 整数・小数 | > < >= <= による範囲条件 |
| 日付・時刻 | 「一週間以内」「指定期間内」などの時間軸フィルタ |
| 真偽値 | True / False の切替 |
3. 型に応じた“意味のある”類似度計算に対応
従来の類似度判定は、tokenizerによっては以下のような誤判定を生む課題がありました。
今回のアップデートにより:
これらが組み合わせられ、より人間の判断に近い高精度ランキングが実現されます。
■ 導入メリット
1. RAG の検索精度が顕著に向上
データ型ごとに意味に沿った類似度が算出されるため、
「必要なレコードが引けない」「関係のない項目が上位に出てくる」
といった悩みが解決します。
2. 誤判定の防止(文字列検索の限界を突破)
従来の LLM 系ツールでは、
ChatBrid の型認識により、これらの“AI による誤解”が解消されます。
3. ビジネスで重要な「期間指定」「閾値検索」が可能に
例:
これまで手動で Excel などを使っていたフィルタリングを事前に行ってデータを入れ替えたりする必要がなくなり、ChatBrid 内で完結できるようになります。一時的な変更の際などに特に便利です。
■ 今後の方向性など
今回の型推定と型対応検索は、ChatBrid が進める
「RAG の可観測性・正確性・ビジネス適用性の向上」
の中心的なアップデートです。
ChatBrid は今後も