RAG製品ChatBridに「質問の言い換え・翻訳機能」を新搭載 ~多様な表現・多言語での質問にもすばやく正確に回答~
メタデータ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:野村直之)は、社内の膨大なマニュアルやローカル情報をもとに高精度な回答を提供するRAG(Retrieval-Augmented Generation)エンジン「ChatBrid(チャットブリッド)」に、ユーザーの質問を自動で言い換え・翻訳して再現率を高める新機能を追加したことをお知らせいたします。
この新機能は、ユーザーが入力した質問文の表現が蓄積された社内ナレッジと異なっていても、適切に意味をくみ取り、同時並列で回答候補を導き出す仕組みです。日本語内での表現ゆれへの対応はもちろん、英語・中国語・フランス語など多言語にも対応し、グローバルな情報資産の活用が可能になります。
本機能は、2025年7月以降出荷予定のChatBrid製品に標準搭載されます。
従来のRAGでは、ユーザーの質問文が想定と異なる表現だった場合、情報のヒット率(再現率)が低下する課題がありました。これに対し、ChatBridでは、質問文を構成する重要な要素(名詞、動詞、形容詞など)を自動解析し、複数の意味的に等価な文に言い換えて一括処理します。
さらに、言い換えに加えて翻訳も同時に行うことで、たとえ多言語で書かれた知識ベースやナレッジデータに対しても、高いヒット率と正確な回答が得られるようになりました。
下図は、ある質問に対してChatBridが自動的に生成した言い換えと翻訳の例です。
日本語の「元の質問」を4通りの言い方に言い換え、さらに、英語、中国語、フランス語に言い換えています。
一般的なRAG Fusionでは、質問を複数回言い換えて個別に検索し、LLMでそれぞれの回答を生成・統合するため、時間がかかるという課題がありました。
一方、ChatBridの新機能では、一度の検索処理だけで多様な表現に対応できるため、応答速度を維持しながら再現率(カバレージ)を大幅に向上させています。
これにより、高い精度(適合率)を保ったまま、検索漏れのリスクを大幅に削減できます。
メタデータ社では今後も以下のような取り組みを進めてまいります:
自然言語処理の高度化を通じ、ChatBridは、より正確かつ信頼性の高い業務支援AIへと進化を続けます。